
夏といえばホラー映画の季節!
そんな暑い時期にピッタリのA24のおすすめホラー映画を3本紹介します。
A24は、ニューヨークを拠点に個性的で多様な映画を製作している注目の制作会社です。
ラブストーリーからヒューマンドラマまで幅広いジャンルを手掛け、そのスタイリッシュで現代的な作品群は常に話題に。
A24は「配給会社で映画を選ぶ」という新しい映画の楽しみ方を提案し、サブカルチャー好きにも欠かせないレーベルとなっています。
特に注目すべきは、A24が配給する独特のホラー映画です。
怖がりの人でも楽しめる、感情に訴えかけるような作品が多く、その中から特におすすめの3作品をピックアップしました。
1. 大ヒットホラー『ミッドサマー』
『ミッドサマー』は、2019年に公開され、瞬く間に大きな注目を集めたA24の代表的なホラー映画です。
この作品は、アリ・アスター監督によって手掛けられ、彼の前作『ヘレディタリー/継承』とともに、彼をホラー映画の新鋭として確立させました。
『ミッドサマー』は、従来のホラー映画とは一線を画す、独特なアプローチで視覚的にも精神的にも観客を揺さぶります。
以下では、映画のテーマ、ビジュアル、キャラクター、そしてその影響について深掘りしていきます。
1. 映画の背景と設定の斬新さ
『ミッドサマー』は、ホラー映画としては珍しい明るい昼間の光景を舞台にしており、この点が非常にユニークです。
従来のホラー映画は、暗闇や夜を使って恐怖を強調することが多いですが、この映画のほとんどは白夜の明るい時間帯で展開されます。
スウェーデンのホルガ村という孤立した田舎が舞台で、村人たちは一見無害で平和的に見える伝統を持つ共同体。
しかし、その平穏さの裏には、恐ろしく異常な儀式が隠されています。
この設定は、映画に不穏さと不気味さを与えます。
観客は明るい昼間の中で、次第に村の異常性に気づかされ、通常のホラー映画とは異なる形での心理的恐怖を体感します。
映画のオープニングでは、主人公ダニーがトラウマを抱えた状態で描かれ、その感情的な不安定さが、村での出来事とリンクしていきます。
観客は彼女の視点を通じて、村の不気味な変化を感じ取るのです。
2. 恐怖と美の対比
『ミッドサマー』の大きな特徴は、恐怖と美しさの対比にあります。
ホルガ村は、白夜とカラフルな花々に囲まれ、非常に美しい場所として描かれています。
しかし、その美しさの背後では、暴力的で異常な儀式が行われています。
通常、ホラー映画は暗闇や閉鎖的な空間で恐怖を演出しますが、この映画は、あえて光や自然の美しさを使ってそのギャップで恐怖を生み出しています。
村で行われる儀式は、ドラッグ、乱交、殺人といったモラルを逸脱したものばかりで、観客はその異常性に違和感を覚える一方で、その光景の美しさに目を奪われます。
こうした視覚的な美と暴力の不調和が、観客の感覚を麻痺させ、異常と正常の境界を曖昧にしていきます。
これにより、映画の恐怖が単なるショックや驚きに留まらず、深い心理的な不安として残ります。
3. ダニーの心理的変化と共感
主人公ダニー(フローレンス・ピュー)は、映画の中心的なキャラクターであり、彼女の心理的な旅路が物語を駆動します。
映画の冒頭で、ダニーは家族の悲劇的な死を経験し、心に大きな傷を抱えています。
この悲劇的な出来事は彼女の精神状態に大きく影響し、彼女は感情的に孤立した状態にあります。
この孤独と心の痛みが、彼女をホルガ村での出来事に引き込んでいきます。
映画の終盤にかけて、ダニーは次第に村の風習に同化していきます。
最初は恐怖や疑念を抱いていた彼女ですが、村での体験を通じて、自分自身の新しい家族や居場所を見つけようとするように変わっていきます。
この変化は観客に対して一種の恐怖と同時に、奇妙なカタルシスをもたらします。
彼女の最終的な選択は、観客にとって衝撃的でありながらも、どこか彼女の苦しみからの解放を感じさせるものです。
4. フォークロア的要素とビジュアルの美学
『ミッドサマー』は、フォークロア(民間伝承)に深く根ざした作品です。
村の儀式や衣装、シンボルなどは、北欧の伝統や神話に影響を受けており、その視覚的な美しさが映画の魅力の一つとなっています。
村人たちが着用するリネンの白い衣装や、花々で装飾されたヘッドピースは、伝統的でありながらファッショナブルで、現代的な感覚をも持ち合わせています。
このビジュアルの美しさが、SNS上で「ミッドサマーっぽい」といった言葉で流行し、映画の人気を支える要素となりました。
また、映画の中で使われるルーン文字やシンボルは、映画全体に謎めいた雰囲気を与え、物語の深層に意味を持たせています。
これにより、単なるホラー映画ではなく、視覚的にも豊かな芸術作品として評価されるようになりました。
5. 映画が残した影響と評価
『ミッドサマー』は、ホラー映画の枠を超えて、映画としての芸術性やメッセージ性が高く評価されました。
特に、その斬新なビジュアルと独特の物語展開は、従来のホラー映画ファンだけでなく、一般の映画ファンにも強く支持されました。
また、映画内のテーマである「共同体と孤独」「個人の再生と破壊」といった要素は、観客に深い感情的な共鳴をもたらします。
さらに、『ミッドサマー』は、多くのインターネットミームやファッションインスピレーションを生み出し、ポップカルチャーにも大きな影響を与えました。
SNSでの反響や議論が広がり、現代の観客にとってホラー映画がいかに新しい形で進化しうるかを示した作品でもあります。
まとめ:ミッドサマー
『ミッドサマー』は、恐怖と美のコントラストを巧みに使い、従来のホラー映画とは異なる体験を提供した革新的な作品です。
アリ・アスター監督の卓越した演出と、視覚的にも心理的にも深い物語が観客を引き込み、単なる恐怖以上の感情的なカタルシスをもたらしました。
この映画は、ホラーというジャンルの新たな可能性を示し、A24が持つ独特な映画作りの力を強く印象付けた作品といえます。
2. 新作ホラー『X エックス』
『X エックス』は、2022年に公開されたタイ・ウエスト監督のホラー映画で、A24が手掛けた作品の中でも特に話題を集めた一本です。
この映画は、1970年代を舞台に、テキサスの田舎でポルノ映画を撮影しようとする若者たちと、彼らを襲う老夫婦の物語が描かれています。
スラッシャー映画の伝統を受け継ぎながらも、老いと欲望、死と性などをテーマに新たな視点でホラーを探求しています。
以下では、映画のテーマ、キャラクター、ビジュアル、そしてその影響について深掘りしていきます。
1. スラッシャーホラーの伝統を踏襲しつつ新たな切り口
『X エックス』は、スラッシャー映画の基本的な構造を保ちながら、従来のジャンルに新しい解釈を加えた作品です。
スラッシャーホラーとは、典型的には若者たちが連続殺人鬼に次々と襲われていくというフォーマットで、『ハロウィン』や『13日の金曜日』のような作品が代表的です。
この映画でも、若者たちが孤立した場所で無防備な状態で次々と襲われる展開は伝統的なスラッシャーの要素を持っています。
しかし、『X エックス』がユニークなのは、その殺人鬼が老夫婦である点です。
映画の中心にいる高齢のカップル、特に妻のパールが映画の恐怖を引き立てる存在であり、通常のスラッシャー映画ではあまり見られない「老い」をテーマにしている点が非常に斬新です。
これにより、単なるショックやスリルを超えた、心理的かつ哲学的なホラーが描かれています。
2. 「老い」と「性欲」を中心としたテーマ
『X エックス』の最大の特徴は、老いと性欲という通常のホラー映画ではタブーとされるテーマを前面に押し出している点です。
映画の中で、殺人鬼となるパールは80歳を超える高齢者でありながら、なお強い性欲を抱いています。
しかし、その欲求は満たされることなく、次第に暴力や殺意へと転化していくのです。
この描写は、老いによって体力や魅力が衰えた人物が、自分の身体と欲望との間で葛藤し、結果的に暴力を選ぶという、人間の悲哀と恐怖を同時に感じさせます。
パールの描写は非常に哀感に満ちており、単なる悪役としての殺人鬼ではなく、観客に同情を抱かせるキャラクターとなっています。
この「老い」と「性」のテーマは、映画の中で一貫して扱われており、若さと性の象徴であるポルノ映画を撮影する若者たちと対比されます。
3. ノスタルジックな70年代へのオマージュ
『X エックス』は、1979年を舞台にしており、1970年代後半の映画文化やポルノ業界へのオマージュが至る所に見られます。
映画の中で若者たちが撮影しようとするのは、70年代に流行したポルノ映画であり、その時代特有の「XXXレート」など、カウンターカルチャーを象徴する要素が散りばめられています。
さらに、『X エックス』の物語や映像は、1970年代のホラー映画への敬意を払って作られています。
特に、『悪魔のいけにえ』や『サイコ』といったクラシックなホラー映画からの影響が顕著です。
テキサスの荒涼とした風景や、若者たちが次々に殺されていく展開は、まさにこれらの古典的なホラー作品を思い起こさせます。
しかし、単なる懐古主義に留まらず、A24らしい現代的な視点も取り入れられています。
『X エックス』では、70年代のビジュアルや設定を使いつつも、現代的な価値観や社会的なテーマを反映しており、過去と現在のバランスを巧みに取っています。
4. キャラクターの多層的な描写
『X エックス』のもう一つの注目点は、キャラクターの描写に深みがあることです。
映画撮影隊の若者たちは、典型的なホラー映画の「犠牲者」として描かれがちですが、それぞれがしっかりとした個性を持っています。
特に主演のミア・ゴスが演じるキャラクターは、物語の中心的な存在であり、単なる被害者以上の存在感を発揮しています。
彼女の演技は、映画の中で展開される恐怖と欲望の複雑な心理を表現し、観客を引き込みます。
また、老夫婦の妻パールは、ただの異常な殺人鬼ではなく、彼女の内面には寂しさや失われた若さへの執着があり、これが彼女の狂気へとつながっています。
この多層的なキャラクター描写は、映画に深みを与え、観客が単純に恐怖を感じるだけでなく、共感や複雑な感情を引き起こす要素となっています。
5. 視覚的表現とシネマトグラフィ
『X エックス』は、その視覚的な美しさも特筆すべきポイントです。
70年代のテイストを取り入れた映像表現は、ノスタルジックでありながらも新鮮さを感じさせます。
カメラワークや色彩、照明など、映画全体を通じて巧妙な技術が使われ、観客の目を引きます。荒廃したテキサスの風景や、古びた農場の不気味さが際立ち、映画の緊張感を高めています。
また、殺人シーンの演出は非常にグラフィックでありながら、どこか美しさを感じさせるような撮影がされています。
これも、タイ・ウエスト監督の細やかなビジュアルセンスが発揮されている部分です。
1970年代のクラシックホラー映画へのオマージュを感じさせつつも、現代的な洗練された映像表現がこの映画を一層引き立てています。
6. 映画が提起するテーマの普遍性
『X エックス』は、単なる恐怖映画という枠を超え、「老い」や「欲望」といった普遍的なテーマを掘り下げています。
観客は、老夫婦の姿を見て、避けられない「老い」という人間の宿命を感じさせられます。
性欲や肉体的な衰え、死というテーマは、誰もが共感できる普遍的なものです。
映画は、これらのテーマを扱うことで、ホラー映画でありながらも深い感慨を呼び起こす作品に仕上がっています。
さらに、映画内で撮影されているポルノ映画と、老夫婦の性への執着は、若さと老い、欲望と現実の対比を描き出し、観客に深い問いを投げかけます。
欲望が満たされない時、人はどうなっていくのか?老いとどう向き合うべきなのか?
これらのテーマが映画の背後に潜んでおり、単なるスラッシャーホラー以上の意義を持たせています。
まとめ:X エックス
『X エックス』は、スラッシャー映画の形式を用いながらも、その枠を超えた斬新なテーマと深いキャラクター描写、ビジュアル表現によって高く評価された作品です。
老いと性、若さと欲望といった普遍的なテーマを扱い、観客に単なる恐怖以上の感情や思考を喚起します。
1970年代へのオマージュを感じさせつつ、現代的な視点でホラー映画に新たな命を吹き込んだ本作は、A24の持つ映画作りの先鋭性と芸術性を象徴しています。
3. 幽霊映画『ア・ゴースト・ストーリー』
最後に紹介するのは、幽霊をテーマにした『ア・ゴースト・ストーリー』。
『ア・ゴースト・ストーリー』は、2017年に公開されたデヴィッド・ロウリー監督の作品で、幽霊というテーマを非常に独特な視点から描いたA24の映画の一つです。
ホラー要素は少なく、むしろ詩的で瞑想的なアプローチが取られており、死、時間、そして記憶という普遍的なテーマに深く切り込んでいます。
この映画は、幽霊という存在を通じて、私たちが生きた証や人間のつながり、喪失の意味を考えさせられる感動的な作品です。
以下では、映画のテーマ、キャラクター、ビジュアル表現、そしてその影響について深掘りしていきます。
1. 幽霊の視点から描かれる物語
『ア・ゴースト・ストーリー』の最も特異な点は、幽霊の視点で物語が進むという構造です。
映画は、主人公である男性(ケイシー・アフレック)が事故で命を落とし、彼の幽霊がシーツを被った姿で現世にとどまり、妻(ルーニー・マーラ)や家の周囲をさまよい続ける様子が描かれます。
このシーツを被った幽霊は、非常にシンプルで、ほぼ無表情な存在でありながら、観客はその姿に不思議な感情を抱かされます。
通常、幽霊映画は幽霊が人間に恐怖を与える側として描かれることが多いですが、この作品では、幽霊自体が喪失感や孤独を抱えた存在として描かれます。
彼は時間を超えて、過去・現在・未来を漂い続け、愛する人がどんどん自分の記憶から離れていく様子を見守らざるを得ないのです。
この時間の流れが、映画に壮大な感覚を与え、観客にとっては非常に深い余韻を残します。
2. 時間と存在をめぐる瞑想的なテーマ
この映画は、時間というテーマが非常に重要です。幽霊として存在する主人公は、時間を超越してしまっており、彼の視点からは、時間が圧縮されたり、拡張されたりして進みます。
家族が去った後も、彼は家に留まり続け、次の住民が現れるのを見守り、家が破壊されるまで見届けます。
そしてその後、さらに時間を遡ることで、土地の歴史全体と向き合うようになるのです。
この時間の感覚は、人間の有限な生と比較されることで、非常に感傷的な問いを投げかけます。
何が私たちの「存在」を証明するのか?私たちが生きた証は、時間が経つにつれてどうなっていくのか?
映画は、これらの哲学的なテーマを扱いながらも、過剰な説明や台詞に頼らず、静かな映像と演出によって観客に考えさせます。
この瞑想的なアプローチが、この映画の最大の特徴であり、観客に独特の体験を提供します。
3. シンプルなビジュアルと深い感情表現
『ア・ゴースト・ストーリー』は、ビジュアル的にも非常にシンプルな作りになっています。
幽霊は、ただシーツを被った姿で表現されており、特別なCGや恐怖を演出するような視覚効果は使われていません。
このシンプルさが、かえって幽霊の哀愁や存在の儚さを強調することに成功しています。
シーツを被った幽霊の姿は、一見コミカルに見えるかもしれませんが、その静かな佇まいと長回しの撮影が、次第に観客に深い感情を呼び起こします。
ケイシー・アフレックの幽霊は台詞をほとんど持たず、シーツの下に隠れているため、感情を直接表現することはできません。
しかし、彼の「存在」自体が、失われた愛や過去に対する執着を象徴しており、それが観客に強い感情を引き起こします。
特に長回しのシーンは、静けさの中に感情の波をじわじわと感じさせる効果があります。
4. 喪失と記憶という普遍的テーマ
『ア・ゴースト・ストーリー』が取り上げるもう一つの重要なテーマは、喪失と記憶です。映画の中心にあるのは、愛する人を失った後の残された者と、その「遺された想い」です。
幽霊としての主人公は、妻が自分の死を乗り越え、新しい生活へと進んでいく様子を見守ります。
しかし、彼自身は現世に縛られており、前に進むことができません。
この姿が、人間が抱える喪失の痛みや、過去に縛られる感情を象徴しています。
映画では、家や土地が重要な役割を果たしています。
家は、主人公にとって彼の存在が刻まれた場所であり、彼の記憶や愛が凝縮された空間です。
しかし、時間が経つにつれて、家は新しい住人に取って代わられ、やがて破壊されてしまいます。
この喪失の過程は、私たちが生きた証が時間とともに消えていく現実を突きつけてきます。
同時に、何をもって「存在」や「人生の意味」を証明するのかという普遍的な問いを提起しています。
5. ケイシー・アフレックの存在感とルーニー・マーラの演技
主演のケイシー・アフレックは、アカデミー賞受賞後のキャリアの中で、この作品で特異な役柄に挑戦しています。
映画の大半で彼はシーツを被り、表情や台詞による演技がほとんどないにもかかわらず、観客に感情的なインパクトを与えます。
彼の静かな存在感が、映画の中で非常に大きな役割を果たし、喪失感や孤独、過去への執着を強く伝えています。
また、ルーニー・マーラの演技も注目に値します。
彼女が映画の冒頭で見せる、夫を失った後の悲しみや喪失感は、非常にリアルで繊細です。
特に有名な「パイを食べるシーン」は、彼女の無言の演技によって深い感情が表現されており、日常の動作の中に悲しみや痛みが凝縮されています。
このシーンは、映画の静かな美しさと感情の力を象徴する場面として語り継がれています。
6. 映画の影響と評価
『ア・ゴースト・ストーリー』は、非常に芸術的で静かな映画であるにもかかわらず、その深いテーマ性と感情的な重みが高く評価されました。
特に、時間や存在、喪失といった哲学的なテーマに対する繊細なアプローチが、多くの観客や批評家に感動を与えました。
この映画は、ホラーやゴースト映画というジャンルを超えて、芸術的な映画としての評価を確立しました。
A24の作品の中でも特にアーティスティックで、映像の美しさや感情の繊細さがファンの間でも「最もA24らしい映画」として賞賛されています。
多くの人がこの映画を何度も観たくなる理由は、その静かな美しさと深い余韻が心に残るからです。
まとめ:ア・ゴースト・ストーリー
『ア・ゴースト・ストーリー』は、幽霊という題材を通して時間、喪失、そして存在の意味を問いかける、非常に独創的で感動的な映画です。
幽霊の視点から描かれる時間の流れや、静かで詩的なビジュアルが観客に深い感情を呼び起こし、人生や死についての新たな視点を提供します。
ホラー映画の枠を超え、存在の儚さや記憶の消えゆく過程を描いたこの作品は、まさにA24が誇る芸術的な傑作と言えるでしょう。
まとめ:今注目の制作会社A24が手掛けるホラー映画3選!
A24は、現代の映画界で独自のスタイルと感性を持ち、数々のユニークな作品を世に送り出してきた制作会社です。
今回はその中でも特に注目すべきホラー映画を3本ご紹介しました。
まず『ミッドサマー』は、昼間の明るい光景を舞台に、恐怖と美しさのコントラストを鮮やかに描き出したフォークホラーで、視覚的な魅力と心理的な恐怖が融合した新しいホラー体験を提供しました。
次に『X エックス』は、スラッシャー映画の伝統を受け継ぎながら、老いと性欲というテーマに挑戦し、観客に新たな視点を示す衝撃的な作品です。
そして『ア・ゴースト・ストーリー』では、幽霊の視点から時間と存在を描く、静かで深い感動を呼び起こす哲学的な物語が展開されます。
これらの作品は、単に驚かせるだけでなく、観客に深いテーマや感情的な余韻を残す点でA24のホラー映画の特徴をよく表しています。
ホラーというジャンルを越えた芸術性や独自の視点を持つこれらの映画は、ホラー映画ファンのみならず、幅広い映画愛好家にとって必見の作品と言えるでしょう。
今後もA24の新作から目が離せません。